何か読めば、何がしか生まれる

純文学からラノベまで、文芸メインの読書感想文です。おおむね自分用。

ファンタジー

おーなり由子『てのひら童話1』の感想

おーなり由子は、少女漫画雑誌『りぼん』に連載をしていた漫画家である。さくらももこ『ちびまる子ちゃん』の、割と初期の頃の巻に寄稿していたと思うので、連載時期としてはそれくらいの頃だったのだろうと思う。本書は、そんな作者によるオムニバス形式の…

万城目学『鹿男あをによし』の感想

既に『鴨川ホルモー』、『プリンセス・トヨトミ』は読んだのだが(いずれ過去の読書として感想を書く)、作者の第2作に当たる本書は手つかずだったので読む。作中では神無月すなわち10月が重要な時期として扱われているのだが、その時期に読んで感想を書ける…

メーテルリンク原作/中村麻美 翻案・画『チルチルの青春』の感想

私は『うしおととら』『からくりサーカス』などを描いた藤田和日郎の漫画を、相当に愛好している。現在は『双亡亭壊すべし』を連載している藤田氏だが、その1つ前の連載、2008年から2014年にかけて描かれた『月光条例』は、全ての“物語”を巻き込んだ物語だっ…

新海誠『小説 君の名は。』の感想

映画の公開に先立ち、読んでみることにした。新海誠の映画は恐らく全て観ているが、特にファンというわけでもない、と自分では思っている(けれど公開初日に見に行こうとしているのは、やはりファンを自称すべきだろうか)。 ともあれ、以前から『秒速5セン…

フーケー『水妖記(ウンディーネ)』の感想

ある程度の年齢以下の方には、ウンディーネというとサブカル(ライトノベル)領域のファンタジー小説や、コンピューターRPG(近年では『パズドラ』に出ていたと思う)でお馴染みかもしれない(かく言う私がそうである)。この小説中でも一部触れられているが…