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何か読めば、何がしか生まれる

純文学からラノベまで、文芸メインの読書感想文です。おおむね自分用。

ミステリ

歌野晶午『長い家の殺人』の感想

現代日本のミステリである。布団の中で二晩読んで読了した。 「現代」といっても発表は1988年なので、読んだ当時としても一昔前の作品である。現在(2016年)からすると四半世紀以上前の作品であることに驚くが、それはともかく、まずは概要を示す。

霧舎巧『ドッペルゲンガー宮《あかずの扉》研究会流氷館へ』の感想

もっと新本格ミステリを読もうと思い、手に取る。作者は本作によって1999年にデビューした「20世紀最後の新本格派新人」とのことである。当時、日曜に読み出し、その日のうちに残り100ページまで読み進め、翌月曜の深夜に読了した。とある大学の《あかずの扉…

有栖川有栖『双頭の悪魔』の感想

「学生アリス」シリーズの第3作にして(2004年の時点では)最新作である。当時、いささかショックなことがあったために出不精となって読書時間が増え、体育の日にかかった連休中に読了した。

有栖川有栖『孤島パズル』の感想

江神二郎(えがみ・じろう)の理路整然たる推理が冴える「学生アリス」シリーズの第2作である。前作『月光ゲーム』の謎解きと青春ぶりが良かったので、本作も楽しみに読む。

島田荘司『漱石と倫敦ミイラ殺人事件』の感想

トリックは割と単純で、ある程度ミステリを読みなれた読者がよく考えながら読めば、何となく犯人像の想定はできるかと思う。『十角館の殺人』(当該記事)の衝撃が大きかったので、それを思うと小粒という感想は否めなかった。これ自体をオリジナルであるコ…

綾辻行人『十角館の殺人』の感想

何といっても、終盤のとある1行の価値が途轍もないと感じた。娯楽作品の場合、大体において漫画や映像作品に後れを取るというのが文字メディアへの私的な感覚だったのだが、そこに一石を投じるものであることは間違いない。21世紀も10年以上経った現在では、…

奥泉光『ノヴァーリスの引用』の感想

(2004年4月読了) ドイツロマン派に彩られた氏の出世作。処女作はこれ以前にあるらしい。2004年当時は作家の処女作にこだわっていたので、こういう場合には困った。「処女作に全てが宿る」と言われるし、様々な作家の処女作を集めた文庫とか全集などはない…

コナン・ドイル『緋色の研究』の感想

初のホームズ原作は、順当にその第1作にした。世に存在するシャーロック・ホームズに関するワトスン博士の回顧録全60篇は、ここから始まったことになる。シャーロッキアンへの道程もここから始めるのが妥当だろう。

斉藤栄『星の上の殺人』の感想

表題作が氏のデビュー作であるという。他の作品もそこそこに面白いのだが、いかんせん時代の流れでいささか陳腐になっている中、この表題作はちょっと印象的である。解説にもあったが、能舞台にも通じるような極限の箱庭化と抽象化がなされている。

島田荘司『占星術殺人事件』の感想

冒頭、殺された梅沢平吉による、占星術(というよりも錬金術、ネオプラトニズムだろうか)というモチーフを駆使しての犯罪叙述がなかなかに面白い。日本全国を錬金術的に解釈した上で犯行現場が特定されたりと、何やら荒俣宏的な展開も魅力的だ。

有栖川有栖『月光ゲーム』の感想

(2004年1月読了) 現代日本のミステリをもっと読もうと思い購入。『カーテン』とは対照的な青春群像プラス犯人探しである。まずはあらすじを。 京都にある英都大学に入学した有栖川有栖は、EMCこと推理小説研究会に入会する。四回生で部長の江神二郎、二回…

アガサ・クリスティ『カーテン―ポアロ最後の事件』の感想

(2004年1月読了) 海外の小説にもそろそろ手を出そうと思いポアロものから行くことにする。父がかなりミステリ好きで、エラリー・クイーンやアガサ・クリスティのものは実家にもそこそこあって、この小説はそんな父が「ぜひ読め」と言ってきたものである。…

法月綸太郎『密閉教室』の感想

(2003年11月読了) 現代日本のミステリを読もうと思って手に取った。法月綸太郎のデビュー作である。まずはあらすじ。 湖山北高校の3年生の教室の1つ、7R(ルーム)は、ある朝、不可解な現象に見舞われる。一番に登校してきた梶川笙子がドアを開けようと、…

赤川次郎『幽霊列車』の感想

テレビで『三毛猫ホームズ』シリーズを観た小学生の頃か、あるいは高校の演劇祭で他のクラスが『夢から覚めた夢』を演ったというのが、私にとって最初の赤川体験ということになると思うのだが、ちゃんと本で読んだのは、実のところこれが初めてだと思う。

宮部みゆき『本所深川ふしぎ草紙』の感想

「ふしぎ」と付きながらも、多くは下手人や真相を追う、どちらかというと「不思議な事など何もないのだよ」(京極堂)と言わんばかりのミステリ仕立てになっている。

乙一『さみしさの周波数』の感想

いくつかの短編を収録しているが、ミステリーなのかと問われたらどうも違う気が。話の内容は旅の途中で読むのにうってつけなジュヴナイル?

宮部みゆき『我らが隣人の犯罪』の感想

どれもミステリー風でいわゆる「面白い話」には間違いない。達者である。 ただ、それ以上に何かが残るかというと、自分の場合はあまり残らないように感じた。

東直己『消えた少年』の感想

前作に引き続いて面白く読んだ。特筆すべきなのは、今回は中学生たちが重要な登場人物であることだろうか。

道尾秀介『背の眼』の感想

京極夏彦っぽい妖怪を絡めたミステリかと思われたが、実際には妖怪というよりは心霊現象がモチーフと言えるだろう。

東直己『バーにかかってきた電話』の感想

大泉洋主演の映画を観たのは数年前。確か映画館で観たと思う。その原作小説を今さら読んだ。