何か読めば、何がしか生まれる

純文学からラノベまで、文芸メインの読書感想文です。おおむね自分用。

村上龍『限りなく透明に近いブルー』の感想

限りなく透明に近いブルー (講談社文庫)
(2003年2月読了)

 村上つながりだし時代的にも近いし、と読んだ。

概要

 東京都下の福生にある米軍基地周辺での、セックス・ドラッグ・暴力。いわゆる「イヤなシーン」の連続である。

 バイト先の社長の父上は酷評しているけど(まあ地方の教育者だし当然と言えば当然か)、村上春樹よりは評価しやすいと思う。

鮮烈な空

 最後の方のガラス越しに空を見上げて心が澄んでいくシーンは『ピアニシモ』以上に鮮烈な通過儀礼終了のサインだと思った。全体的に雑然としている中で、そのシーンの綺麗さが際立つ。 

限りなく透明に近いブルー (講談社文庫)

限りなく透明に近いブルー (講談社文庫)

 

 

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