村上龍『限りなく透明に近いブルー』の感想
村上つながりだし時代的にも近いし、と読んだ。
概要
東京都下の福生にある米軍基地周辺での、セックス・ドラッグ・暴力。いわゆる「イヤなシーン」の連続である。
バイト先の社長の父上は酷評しているけど(まあ地方の教育者だし当然と言えば当然か)、村上春樹よりは評価しやすいと思う。
鮮烈な空
最後の方のガラス越しに空を見上げて心が澄んでいくシーンは『ピアニシモ』以上に鮮烈な通過儀礼終了のサインだと思った。全体的に雑然としている中で、そのシーンの綺麗さが際立つ。