言わずと知れた、というかよく知られた作品である。
概要
1970年夏。海辺の街(たぶん神戸)に帰省した〈僕〉が、友人の〈鼠〉とビールを飲んだり知り合った女の子とよろしくやったり(でもないかな)する。でも全体に物憂い。空虚な感じ。
感想
とりあえず女性にもてる、しかもそれを意に介さない主人公が好きになれなかった。若くしてそこまでクールにはなれないでしょ、と思うのだ。それが非凡ということなのかもしれないが。
初読時の読後感を「ドライビールみたい」と表現したのだが、どうにも読んだあとに残らない感じがする。それが目指したものだとしても、当時の私には、あまり共感できなかった。