何か読めば、何がしか生まれる

純文学からラノベまで、文芸メインの読書感想文です。おおむね自分用。

2016-09-01から1ヶ月間の記事一覧

霧舎巧『ドッペルゲンガー宮《あかずの扉》研究会流氷館へ』の感想

もっと新本格ミステリを読もうと思い、手に取る。作者は本作によって1999年にデビューした「20世紀最後の新本格派新人」とのことである。当時、日曜に読み出し、その日のうちに残り100ページまで読み進め、翌月曜の深夜に読了した。とある大学の《あかずの扉…

メーテルリンク原作/中村麻美 翻案・画『チルチルの青春』の感想

私は『うしおととら』『からくりサーカス』などを描いた藤田和日郎の漫画を、相当に愛好している。現在は『双亡亭壊すべし』を連載している藤田氏だが、その1つ前の連載、2008年から2014年にかけて描かれた『月光条例』は、全ての“物語”を巻き込んだ物語だっ…

森鴎外『阿部一族・舞姫』の感想

鴎外の処女作、擬古文の「舞姫」を巻頭に収録した短編集である。他に同じく擬古文体の「うたかたの記」、以下は言文一致体の「鶏」「かのように」「阿部一族」「堺事件」「余興」「じいさんばあさん」「寒山拾得」とその付記「附寒山拾得縁起」を収める。 ま…

プライバシーポリシー /問い合わせ