一人の女に命を捧げるという男の生き様は、ある意味ではうそ臭いものだが、それでも心動かされる。
東京都下の福生にある米軍基地周辺での、セックス・ドラッグ・暴力。イヤなシーンの連続。
とりあえず女性にもてる、しかもそれを意に介さない主人公が好きになれない。そこまでクールにはなれないでしょ。
若者の彷徨&暴力と逃避って感じ。しかし、確かに福田和也の言う通り、二重影と「あの女→母」などの変化だけで再生を表すのは、だいぶ安易だろう。
考えたら今の時期にぴったりな小説。少年と少年の夏幻想。
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